子犬の育て方
食べ物、おやつ

犬にも食べ物の好き嫌いはあるの?
犬は味よりニオイに反応しますが、
生まれつき甘い物は好きで、苦いものは苦手です。
苦みが嫌いな理由として多くの有毒物質と関連しているとの理由があると知られていますが、動物に
とってはごく自然現象であるとのことです。
犬も人間も舌に味を感じる「味蕾 みらい」という器官をもっています。でも犬の味蕾は人間に比べて
ずっと少ないです。
もちろん甘味、苦み、酸味はある程度判りますが、食べ物の味よりもニオイに反応してしまいます。
まれに飼い主さんが苦い薬をご飯に混ぜて一緒に食べさせようとするといつものご飯と違うニオイで薬が
混ざっていることがわかります。もしも薬をご飯の中に隠して出す場合は、ワンちゃんが大好きなチーズや肉などにうまく混ぜると良いです。
そうすれば大好きなニオイに紛れて薬の存在に気が付かずに食べるでしょう。
■犬と人間が感じる味覚の種類
犬は「甘味」、「酸味」、「苦味」、「塩味」を感じることができます。 人間はこれに加えて「旨味(核酸)」を感じますが、犬(猫も)は人間が感じない 「水味(イオン濃度)」を感じることができます。
また人間と比べて、「塩味」には鈍感という違いがあります。
■愛犬のフードの種類

■ライフステージ別での分類
犬・猫は、下記の成長段階に合わせたフードを選択する必要があります。
「総合栄養食」と表示をする場合は、そのペットフードが適用となる犬又は猫の成長段階の併記が
必要であることが「ペットフードの表示に関する公正競争規約・施行規則」で求められています。
「施行規則」に定められている成長段階は栄養要求量の高い順に
①:「妊娠期/授乳期」
②:「幼犬期・幼猫期/成長期又はグロース」
③:「成犬期・成猫期/維持期又はメンテナンス」
④:①~③まですべてを満たす場合は「全成長段階/又はオールステージ」
と分類されています。一般的には下図のようなライフステージ別の表記がされています。

■NG Food
チョコレート
カフェインと同じ興奮性のアルカロイドであるテオブロミンという成分が含まれており、大量に
摂取すると中枢神経を刺激し急性心不全を起こす可能性があると知られています。
生卵
鶏卵は良いタンパク質源ですが、生卵をそのまま食べると下痢の原因になりがち。
加熱調理して与える方が良いです。
加熱した骨
鳥の骨は噛み砕いた際に縦に細かく裂けるため、とがった尖端がのどや内蔵に刺さる恐れがあります。
牛乳
牛乳に含まれている乳糖はラクタマーゼという酵素によって消化されます。
個体差はありますが、犬には酵素が少ないため下痢になりやすいです。
甘い物
過剰な糖分は肥満の原因。肥満は心臓病や糖尿病などの様々な病気を引き起こす原因になります。
また糖分は骨や歯を浄化する液体の動きを妨げ、結果的に骨や歯を弱めたりビタミンCを破壊したり
します。糖分が入ったお菓子などは与えてはいけません。
大量の塩分
犬は塩辛い味を好むので要注意して下さい。過剰な塩分は肝臓障害や高血圧などの原因です。
煎餅などのお菓子を与えないで下さい。
香辛料
口に入れると痛いため、あまり食べることはありませんが刺激物は胃を刺激し、下痢などの原因になるだけではなく肝臓や腎臓にも悪影響を及ぼす恐れがあります。
マカダミア・ナッツ
犬が摂取するとおう吐の原因になる他、虚弱、沈うつ、運動失調、高体温症を引き起こすことになります。
シュガーレスの菓子類や歯磨き粉に使用されている人工甘味料キシリトールは犬が摂取すると肝臓に
障害を起こす可能性があります。
レーズン
ぶどうや干しブドウは犬によっては摂取するとおう吐や下痢を起こし急性腎不全になる可能性があります。
イカ、タコ、貝類
消化しづらいため、胃や腸に負担をかけることになり便秘や下痢などの消化器症状を引き起こすことに
なります。
ネギ類
ネギ類に含まれている成分が胃や腸から吸収されると血液中にある赤血球を破壊する溶血作用があります。
直接食べるのではなくても味噌汁や鍋の残り汁などエキスが染み出た物も与えてはいけません。
アボカド
アボカドの果実と種に含まれる「ペルシン」が原因でおうおう吐、下痢などの症状を起こすと知られています。
アルコール
アルコール飲料に含まれる「エタノール」が原因です。また、焼く前のパン生地(ある特定の酵母が
原因)や腐敗したりんごを摂取した後にアルコール中毒を起こしたという事例もあります。
NG foodを食べた時には!
「何を、どのくらい、いつ食べたのか」 を獣医師に正しく伝えて下さい。
中毒を引き起こした場合、家庭で出来る治療法はありません。必ず動物病院で診察を受けてください。